現在のような避妊具が無い時代、遊女や女郎たちはどのようにして望まない妊娠を防いだのでしょうか?

実は古くから伝わる「底根の法」というものがあります。

その効果は別として、江戸時代以前の女郎たちの避妊方法を調べてみました。

女郎の世界に古くから伝わる避妊方法「底根の法」とは

遊女の世界には昔から伝わる避妊方法

「底根の法」

というものがありました。

それは俗に「底を入れる」「揚げ底」とも言われた避妊方法で、望まない妊娠を防ぐために行われていました。

さて、その方法とはどんなものだったのでしょうか。

それは、

「紙を折りたたんで口中で噛み丸めて、挿入する」

というもの。

つまり紙を詰めていたのですが、この「詰め紙」という方法は月経の時にも使われていました。

底根の法の効果は?

紙を詰めるという方法をとる底根の法。

実際の避妊効果はいかほどだったのでしょうか?

当然ながらこの避妊方法をとった際の避妊成功率を示すデータは無いのですが、おそらく効果はほとんど無かったのではないかと思われます。

モレが無いように隙間なく詰めることは不可能ですし、隙間なく詰めたと言っても、水分を通さない紙で無い限り漏れ出ることを防ぐことは出来ないからです。

避妊以外にもあった、底根の法の目的

避妊を目的とした底根の法ですが、実は避妊以外にも大切な目的がありました。

それは「好きではない相手や嫌な客を最後まで受け入れない」ようにするためです。

このように素のままで相手を受け入れない性交の方法を「偽交」といい、他に「素股の法」というものもありました。

この方法を用いて

「遊女は月経の間の無理やりの接客や、田舎者あいてに接客を行った」

と伝えられています。

相手を受け入れないための「素股の法」とは

さてその素股の法とはどういうものだったのでしょうか?

具体的に説明することは憚られますが、両腿の柔らかい部分を使うということです。

この方法は、もともとは衆道(男色の道)から伝わったものでした。