陰陽師が自在に操ったと言われる超常的存在「式神」。
ところが具体的に「式神ってどんな存在なのか」知らない方も多いのではないでしょうか?
この記事では「式神」がどのような存在を指すのか、分かりやすく解説します。
陰陽師が使役した式神には2種類あった!
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「式神」とは、現代では「陰陽師が呼び出して召使いとして扱ったり、呪術に使ったりしたもの」と理解されています。
ところが一般に「式神」と呼ばれるものは、二種類に分類することが出来るのです。
「形代(かたしろ)」に精を宿らせた式神
まず一つ目が、「形代(かたしろ)」という何かの形を模したものに精を宿らせたものを指します。
形代は弥生時代ごろから存在していたと言われていますが、奈良時代のころに「人形」や「動物の形」を模したものが作られるようになりました。
中でも人形(ひとがた)のものは、穢れを肩代わりさせるための役割と、呪いをかけるための役割のものに分けることが出来ます。
呪いをかける方の形代は大抵の場合が木製で、呪いの文句が書かれたり釘が打たれたりしました。
陰陽師はこの人形(ひとがた)の形代を、人間や鬼神に変えて使役したと言います。
「式盤」の守護神である式神
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二つ目の式神は、陰陽師が占いで使用する式盤の守護神を指します。
式盤には
十干(甲、乙、丙、丁、戌、己、庚、辛、壬、癸)
十二支(子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥)
十二神将(天一、騰蛇、朱雀、六合、勾陳、青龍、天后、大陰、玄武、太裳、白獣(白虎)、天空)
二十八宿(角、亢、氏、房、心、尾、箕、斗、牛、女、虚、危、室、壁、奎、婁、胃、昴、畢、觜、参、井、鬼、柳、星、張、翼、軫)
など星神を示すシンボルが刻まれていました。
陰陽師の中でも最も有名な安倍晴明が使役した式神は、これら式盤の守護神ではないかと考えられています。
晴明はこれらの守護神を、時には召使のように、時には呪殺の執行役として使役しました。