るろうに剣心のヒロイン神谷薫が運営する道場の流派は「神谷活心流」。
「神谷活心流」自体は架空の流派ですが、その思想は実在の剣術家が唱えたものをベースにしています。
この記事ではその実在する剣術家について、詳しくお伝えします!
神谷活心流の思想を唱えた実在の剣術家「柳生宗矩(やぎゅうむねのり)」
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神谷薫の父が明治になって開いたとされる「神谷活心流」。
その思想は剣術を
「人を殺すためのもの」ではなく「人を活かすためのもの」
としていました。
この流派自体が歴史上実在していたわけでは無いのですが、
「剣は人を活かす手段にもなる」
という思想は実在の人物の考え方をベースにしています。
その人物とは柳生宗矩(やぎゅうむねのり)(戦国時代~江戸時代)です。
柳生宗矩は柳生新陰流を興した柳生宗厳の息子で、一介の剣士から最後には大名へと出世した人物。
歴史上の剣術家のなかで、一介の剣士から大名まで上り詰めた人物は「柳生宗矩ただ一人」といいます。
それだけでもすごい人物だということがなんとなく察せられますよね。
その宗矩が唱えた思想が、「活人剣」です。
柳生宗矩が唱えた「活人剣」の思想とは
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活人剣の思想とは、
「本来忌むべき存在である武力も、一人の悪人を殺すために用いることで、万人を救い『活かす』手段となる」
というもの。
宗矩が活躍した時代は関ヶ原の合戦後。
天下泰平の時代での「剣術」の存在意義を改めて提唱しているのです。
また「活人剣」から話しは少しそれますが、
剣術における「メンタル」の重要性
を強調したのも特徴的。
技術だけでなくメンタル面を鍛えることが、剣術家として最大限のパフォーマンスをするために必要だと説きました。
今ではこの考え方は、スポーツでもどんな分野でも一般的ですよね。
それにしても、宗矩の思想が神谷活心流のモデルになっているとは言え、両者の間には大きな違いがあります。
それは、宗矩の思想が
「万人を救うためには一人の悪人を殺してもいい」
と言っているのに対して
神谷活心流はただ一人の悪人も殺すことをよしとはしない
ということです。
るろうに剣心の作中でも、剣心に「甘っちょろい戯言」と言われるシーンがあります。
現実世界でも、国と国は平和維持のために武装しあうとか・・
「みんなが武器を捨てればいいのに」と思ってもそれが実現されない現実があります。
それでも薫が「神谷活心流」にこだわったように、戯言を唱え続ける人は現実の世界にも必要なのかもしれませんね。
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