「華族」とは、明治になって新たに作られた日本の貴族のことを指します。
では、どんな人たちが華族になったのでしょうか?
そして、その仕事や使命とは?
簡単にまとめてみました!
華族の出現
版籍奉還により出現した華族
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明治維新が起こり江戸幕府が崩れた後、諸大名たちが天皇に対して行ったのが「版籍奉還」です。
これは
「それまで自分たちの領土として管理してきた土地と人民を、大名自ら天皇に返還する」
というものでした。
その報いとして、大名たちは「引き続きその土地と人民を管理する権利」を得たのです。
そしてその地位を明確にするために、新たに「華族」という身分が作られました。
版籍奉還を行った旧藩主たちは、元公卿たちとともに「華族」を任命され、その他の元武士たち(士族)と区別されたのです。
明治維新の功労により任命された華族
またそのほかに、特別に華族に任命された元武士たちがいました。
彼らは明治維新の功績者たちで「勲功華族」と呼ばれ、主に薩長の藩士たちでした。
華族の仕事は「天皇を護ること」
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このように、元公卿・藩主・明治維新の功労者によって作られた華族たち。
彼らの仕事や使命は、何だったのでしょうか?
彼ら華族たちの仕事は簡単に言えば「天皇を護ること」。
具体的には、貴族院の一員として選挙によって選ばれた衆議院議員たちを牽制する役目を負っていました。
またその他には、軍務に就くことも期待されました。
それは、天皇は陸海軍を統帥する大元帥としての顔も持っていたからで、華族には皇族とともに率先して軍人となることが求められたのです。