史実を忠実に再現した漫画「キングダム」。
ここでは、登場人物のひとり「春申君」についての史実を掘り下げて、漫画では描かれていない「春申君」の凄さをお伝えしたいと思います!
キングダムでは立場の無い「春申君」
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キングダムでは24巻から登場した春申君。
楚の宰相として、李牧がまとめた六国合従軍の総大将の立場で登場します。
そのシーンでは
「戦国四君」の一人
ものすごい偉人
として各国の大将たちが会話をしますが、いまいち春申君の凄さは伝わってきません。
函谷関を攻める最中では、形勢が傾くと動揺する姿を見せたり、合従軍が敗れた後はすぐに暗殺されてしまったり。
「李牧に担ぎ上げられて落とされちゃった」だけの人物のように思えてしまいます。
だからこそ漫画に描かれていない、偉大な一面をお伝えしていきます!
「戦国四君」に挙げられることがそもそも凄い!
漫画でも出てきた「戦国四君」という言葉。
これは、中国の春秋戦国時代末期にあらわれた「特に影響力のあった四人の君子」を指します。
その「戦国四君」、どれくらいすごいのかというと・・
雑誌「Forbes」の「世界で最も影響力のある人物ランキング」を想像すると良いかもしれません。
例えばそのランキング、2016年は一位がロシアのプーチン大統領、二位にアメリカのトランプ大統領などが選ばれました。
確かに彼らには相当な影響力がありそうです。
でも500年さかのぼってみても、「最も影響力の強い人」として両名は選ばれるでしょうか?
それはちょっと難しそうですよね。
では考えてみてください。
中国の春秋戦国時代は、紀元前770年ごろから紀元前220年ごろまで。
「戦国四君」とは、実に500年続く戦国時代の中で「最も影響力のある四人」です。
春申君の偉大さが想像できたのではないでしょうか。
実は勇猛で忠誠心もあった春申君
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キングダムでは「相変わらず口が悪い」と言われていたりして、あまり尊敬できる要素が描かれていない春申君。
でもその人物像を伝える、魅力的なエピソードが残されています。
主君に代わり人質に。秦王昭王の心も変えさせる
キングダムにも回想で登場した昭王の時代。
秦は最大の強国として恐れられていました。
その昭王の時代、春申君は楚の太子とともに人質として秦に囚われていました。
そんな折、楚の王が病気になりますが秦は跡継ぎの太子を解放してくれません。
春申君は昭王に懇願しますが、聞き入れられませんでした。
そこで春申君は、太子を変装させ逃がし、太子の身代わりとなって時を稼ぎます。
太子が遠くへ逃げ延びたころに昭王へ事実を明かし、太子が逃げたことを許してもらうために自身の死刑を請いました。
昭王は初め怒りましたが、その忠義を買われて帰国を許されました。
春申君は自身の保身よりも、国のために身を投げうつことの出来る人だったのですね。
だからこそ、多くの人に影響を与えられたのでしょう。
まとめ
漫画でも描かれたように、合従軍の後、あっさりと暗殺されてしまったのは事実。
でも漫画では伝えられていない素晴らしい面を理解いただけると嬉しいです!
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