あまり知られていませんが、実は日本は「同じ皇統が治める」世界最古の国家です。
同じ皇統とは「天皇家」のこと。
天皇家は世界で最も古くまでさかのぼることが出来る皇統なのです。
しかも伝承によれば、起源は日本の国土を生み出した神様(国生みの神様)までさかのぼれます。
ここでは天皇の祖先である「国生みの神様」にまつわる神話について、分かりやすく解説します。
国生みの神様「いざなぎ」と「いざなみ」の誕生
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世界のさまざまな地域に天地創造の神話がありますが、その多くに共通することは「神様が天と地を創った」ということです。
日本の成り立ちを説明する日本神話でもそれは同じ。
まず何も無いところに
「万物を生み出す、もととなる神様」
が存在したところから始まります。
日本の神話を伝える書物には「古事記」と「日本書紀」があり、それぞれ内容が異なる部分がありますが、
共通点は
まず性別を持たない神々が産まれた
という点です。
これらの神々は表立って姿を現しませんが、目に見えない根本的な部分で天地の創造に影響を与えたと言われています。
そしてその後に、男女の性別を持つ対となる神々が産まれはじめます。
最後に生まれたのが、
男性神「伊邪那岐神(いざなぎのかみ)」と女性神「伊邪那美神(いざなみのかみ)」
です。
一般的に、「いざなぎ」「いざなみ」と呼ばれています。
いざなぎといざなみが生まれたころの世界はまだ混とんとしており、そこに大地を完成させることが、彼らの役割でした。
「いざなぎ」と「いざなみ」はどのようにして日本を生んだのか
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大地を創り出すことが使命の「いざなみ」と「いざなぎ」ですが、どのようにすれば良いか分かりません。
まずはいざなぎの提案で、
「いざなぎの成長しすぎたところ」
で
「いざなみの成長しなかったところ」
を刺して塞いでみようということになりました。
(オブラートに包まずに言うと、性交をするということです)
しかし初めに産まれた子は蛙のような子。
次に産まれた子もあまりに小さく、海に流します(この子が淡路島になる)。
どうしてちゃんとした子が生まれないのか。
困った二人は、大いなる神に尋ねました。
そして、「女性の側から誘ってはいけない」ということを知るのです。
その後いざなぎの方から誘い直し、次々に島を生み出していきました。
それらが今の日本の国土である「大八島(おおやしま)」です。
国生みのその後・・天皇の祖先「天照」含む多くの神々の誕生
このようにして国を生んだいざなぎといざなみは、続いて次々と神を生み出していきます。
途中いざなみは炎の神を生んだことで亡くなってしまいますが、その死骸や吐しゃ物などからも神は生まれていくのです。
またいざなみの死後も、黄泉の国へ行ったいざなみを追いかけていったいざなぎが、黄泉の国から帰ってきた後に禊をして生まれた神もいます。
その最後に産まれたのが
天照大御神(あまてらすおほみかみ)
月読命(つくよみのみこと)
建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)
で、このうち天照大御神(あまてらすおほみかみ)の子孫が、現在まで続く天皇の先祖になっています。
英語版の記事はこちら→The Japanese myth of “Kuni-umi”
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