「蛭子(ひるこ)」とは、イザナギとイザナミから生まれて棄てられた子供の名前です。

ところがこの子は漂流の後に拾われて、福の神「エビス様」になったという言い伝えがあります。

この記事では、この言い伝えについて簡単にまとめてみました!

海に流された子「蛭子」

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蛭子(ひるこ)は「蛭児」「水蛭子」とも書きます。

「古事記」によれば、蛭子は国産みの神イザナギとイザナミから一番最初に生まれた子。

ところがまるで蛭のように手足が萎えて生まれてきたため、「不具の子」として海に流されました。

また「日本書紀」では少し違った記述になっていて、蛭子は

天照大神

月読尊

素戔嗚尊

と一緒に生まれたとされています。

ところがこの場合も、生まれて三年たっても立つことが出来なかったため、海に流されてしまうのでした。

流された蛭子はどうなった?

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「海に流された蛭子が流れ着いた」という伝説は各地に残されているようですが、最も有名なものに

「拾われてエビス様になった」

というものがあります。

エビス様を主祭神としている西宮神社によれば、

淡路島から流された蛭子は、西宮沖で漁師に拾われて大切に育てられ、エビスさまになった

と言い伝えられています。

(人間のいない、国産みの時代に産まれた神様が、なぜ人間に拾われたかは・・謎です)

水死体を「エビスさん」と呼ぶのは

ちなみに水死体のことを「エビスさん」と呼ぶのを聞いたことは無いでしょうか?

(サスペンスドラマとかで)

漁師の間では、この「エビスさん」を放置せずに引き上げて帰ってくると、後に福が舞い込むと信じられたそうです。

これは海に流された蛭子が漁師に拾われて、後に福の神「エビスさん」になったことに由来します。

☆☆☆

この話を知って思い浮かんだのは

「捨てる神あれば拾う神あり」

という言葉。

棄てられてしまった蛭子も、拾ってもらえて本当にエビス様になったのなら、いいですね。

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