平安時代の陰陽師・安倍晴明はその出自も謎に包まれています。
なんと「晴明の母親は狐だった！？」という伝説も存在するほど。
ここではそんな安倍晴明の出生にまつわる「葛の葉伝説」についてまとめてみました！
「葛の葉」という名のキツネの恋の物語「葛の葉伝説」
晴明の父・安倍保名
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昔、摂津の国に、安倍保名という若者が住んでいました。
ある日、保名が和泉の国にある信太森神社へ行くと、キツネ狩りに遭ったキツネが洞穴に逃げ込むところに出くわしました。
人間たちがそのキツネを捕まえようと、あちこち探しまわっています。
キツネを不憫に思った保名は、キツネ狩りの人々に上手く言って誤魔化し、キツネを逃がしてやりました。
「葛の葉」という美女との出会い
キツネを助けた保名が、家へ帰ろうと道を急ぐ途中。
「葛の葉」と名乗る美しい女性が保名の前に現れました。
「家で休んでいきませんか？」と促されるままに美女について行く保名。
その美女が気に入った保名は、驚いたことに美女を家へ連れ帰り、結婚することにしました。
（とても速い展開で驚いてしまいます。よほど気が合ったのでしょうか？）
「葛の葉」の正体は・・？正体がバレて消えてしまった葛の葉
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何年かして二人の間には子供が生まれました。
ところがある日、生まれた子と葛の葉が庭で菊を眺めていると・・
あまりの美しさに見とれたせいで、葛の葉のお尻からしっぽが飛び出してしまいました。
葛の葉はなんと、保名が信太森神社で助けたキツネだったのです。
キツネ界では、正体を見破られたら姿を消さなければいけないという掟。
子供にしっぽを見つけられてしまった葛の葉は、保名たちの前から姿を消してしまいました。
障子にこんな歌を書き残して・・
「恋しくば たずねきてみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」
葛の葉が失踪して悲しみに暮れた保名は、子供とともに命を絶とうとします。
葛の葉が託した箱の中身は？
悲しみに暮れて命を絶とうとした保名の前に、光り輝く葛の葉が現れました。
葛の葉は、2人の前から永遠に姿を消す前に、我が子のための贈り物を届けに来たのです。
箱の中身は、大きな丸い水晶と一枚の護符でした。
水晶はこの世のあらゆる鳥獣の声を聞くことが出来るもの。
護符は天地の力と通じるためのもの。
保名と葛の葉の子供は、後に「安倍晴明」と名乗り、不思議なキツネ「葛の葉」から託された水晶と護符を用いて陰陽師として活躍するようになります。
☆☆☆
安倍晴明の不思議な力は、キツネから得たものだったのでしょうか？
謎に包まれた人物だからこそ、謎が謎を呼び多くの伝説が作られていったのかもしれません。
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