公武合体の象徴として14代将軍の徳川家茂のもとへ嫁いだ皇女・和宮。
この和宮が替え玉だったのでは!?とする説があります。
唱えたのは作家の有吉佐和子さん。
この説の信ぴょう性について考えてみました!
「和宮替え玉説」の根拠
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作家の有吉佐和子さんが「和宮替え玉説」を主張したのは、ご自身の小説「和宮様御留」の中でした。
小説の中で、和宮は中山道の途中で替え玉と入れ替わったことになっています。
注目すべきは、これは単なる空想ではなく、解剖学的な根拠に基づいた仮説であるということ。
和宮の身体的特徴が、京にいたころと幕府に嫁いだ後では異なっているからだというのです。
足の炎症、左手首の存在
有吉さんによると、和宮には
左右の足のどちらかが関節炎にかかっている
左手首が無い(と推測される)
という特徴があるそうです。
ところが嫁いでからはこの特徴が確認できないそうです。
変化した文体
また和宮は日記を書いていたのですが、この文体が幕府崩壊のころから変わってきたのだとか。
その変化は嫁いでからではなかったの?というのが微妙なところです。
有吉さんの説の信ぴょう性は!?
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上記のように幾つか根拠を挙げてはいるものの、実はこの替え玉説は間違っていることを示す事実があります。
それは人類学者の鈴木尚氏による和宮の遺骨調査の結果から。
鈴木氏によると、確かに両足に異常は見られなかったものの
左手首については骨は確かに存在しておらず、「手首が無かった可能性がある」
ということです。
両足の炎症については有吉さんも確たる証拠があるわけでは無いでしょうし・・
「左手首が無い」という極めて珍しい特徴が一致することから、逆に嫁いだのは和宮本人だったということが確定されるのではないでしょうか。
(あ、でも替え玉だったら、特徴を近づけるために手首をわざと失くすかもしれませんね)
江戸幕府瓦解の際も、和宮は朝廷に対して徳川家への温情を陳述しています。
本物でなければ、なかなか出来ないことではないかと思うのです。
さらに言うと、和宮の遺骨の歯や顔の形はとても貴族的なもので、(柔らかい食事を採っていたため歯がすり減っていない・顔は瓜実顔・出っ歯)、どちらにしろ(替え玉にしろ本人しろ)高貴な身分出身であることは間違いないとのこと。
「本物」である可能性が、高そうですね!
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