長い大奥の歴史には、犯罪やいじめや陰謀など様々な良からぬものが渦巻いていましたが、なんと「亡霊」も住んでいたようです。
ここで紹介する怪談は「宇治の間に住む老女の亡霊」のお話。
この亡霊は、将軍の命までも奪ったといいます・・
呪われた『宇治の間』
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この怪談話しの始まりは、第5代将軍・徳川綱吉の時代にさかのぼります。
綱吉は言うまでもなく「生類憐みの令」で有名な将軍。
その綱吉がなぜか、「近くの山の狐と狸を全て狩るように」という命令を出しました。
動物の命を何よりも大切にした綱吉が、です。
するとその夜、江戸のどこかで大砲の音が鳴り続け、朝になって確かめてみると江戸城のとある門が壊されていました。
その門は「不浄門」と呼ばれ、御台所が亡くなったときに遺体を運び出す門。
発見した一同は、不吉な予感に胸を暗くしました・・
「宇治の間」で突如亡くなる綱吉。続いて御台所も・・
事件はその翌月、綱吉の御台所の居室である「宇治の間」で起こりました。
綱吉が突如喀血し、宇治の間で亡くなったのです。
それだけでなくその一か月後には綱吉の御台所も、同様に宇治の間で亡くなります。
綱吉と御台所の死は、「病死」と発表されました。
宇治の間で目撃される「老女の御年寄りの亡霊」
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その後「開かずの間」になった宇治の間。
しかしこの部屋の前を通らないわけにはいかない時がありました。
そんな時は、奥女中たちは恐怖におびえたそうです。
それは、何か将軍家に悪いことが起こるとき、その前触れとして「老女の御年寄の亡霊が出る」という噂がいつからともなく流れ始めたからです。
またそれと同時に、
「綱吉は、老女に取りつかれた御台所に刺殺され、御台所はその後自殺した」
という噂が流れ始めます。
12代将軍・家慶の前に現れた老女。その後まもなく家慶は・・
時代は流れ12代将軍・徳川家慶のころ。
宇治の間の前を通りかかった家慶は、「あの者は誰だ」と周りのものたちに尋ねました。
でも他のものたちには誰の姿もみえません。
ただ、家慶が話す人物の姿形は、噂の「老女の御年寄」にそっくり。
女中たちは怯えて、その場はなんとか誤魔化します。
ところがまもなく家慶は、突如この世を去ってしまいました。
この頃仕えていた奥女中によれば、家慶は突然発病しあっというまに亡くなってしまったとのこと。
綱吉と同じように、家慶も老女に取り殺された・・と大奥では密かな噂になったそうです。
☆☆☆
この話し、書いてる間に背筋がすごく寒くなり
「あ、本当の話しかも・・」
と一人びびっていました。
怖い怖い(;’∀’)
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