現代とは医療も文化も違う江戸時代。
妊娠出産、子育てはどのように行われていたのでしょうか?
「絵でみる江戸の女子図鑑(廣済堂出版)」という本を参考にまとめてみました!
江戸時代の妊娠・出産にまつわる常識
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お産は「座って」
現代では普通分娩は分娩台にほぼ横になって行いますが、江戸時代の出産方法は座って行う「座産」が一般的でした。
裕福な家庭ではこの座産用に座椅子が用意されたり、農村では藁をつめた俵にもたれかかったりしたそうです。
また天井の梁からたらした「小安綱」と呼ばれる綱につかまって立膝で行う方法もよくとられていたといいます。
この「子安綱」を使った出産については、「大奥」などの時代ドラマでも観ることが出来ますよね。
ネガティブな迷信にあふれていた妊娠・出産
またこの頃の妊娠・出産は命がけで、そのため妖怪や地獄などのネガティブな迷信とも結びついていたようです。
「出産時に死ぬと血の池地獄におちる」
「出産で死んだ女性をそのまま埋葬すると産女(うぶめ)という妖怪になる」
という迷信が信じられていました。
江戸時代の子育てにまつわる常識
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7歳までは神の子
江戸時代、子供は「七つ前は神のうち」といって、大切に自由に育てられたといいます。
安政四年に来日した欧米人・ツュンベリーの手記には、
「子供に禁止事項を課したり、叩いたり罰したりという姿がみられない」
と驚いていた様子が示されていたといいます。
一方でこの「7歳までは神の子」という考え方は子供にとっては不利益な方向にも捉えられることがあり
「子殺しは神に返すことだ」
との解釈で農村では口減らしのための間引きが横行していました。
子供を伝染病から守る対策
このように大切に育てられた江戸時代の子供たちですが、当時は飢饉や伝染病により5割近くの子供が乳幼児のうちに亡くなったと言われています。
麻疹や疱瘡などは、当時治療方法が無かったので、江戸時代の人々は病気の撃退をまじないに頼っていました。
まじないには
「馬に食事をさせる桶を子供に被せると病が軽く済む」
「麻疹にかかった子供に特別な絵を贈る(南天の木で作った杵、さるぼぼ、占いに使う多羅葉の葉が描かれている)」
などがありました。
☆☆☆
参考「絵でみる江戸の女子図鑑(廣済堂出版)」
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