戦国時代の戦で使われた「暗号、合言葉」。

これらは時に戦の行方や人の命も左右するほどの、大きな役割を持っていました。

ここでは狼煙を始めとする「戦で使われた暗号、合言葉」にまつわるトリビアをご紹介します!

「のろし」は何故「狼の煙」?

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戦国時代の合戦中、大将や重臣たちはさまざまな指示を兵士たちに送らなければいけませんでした。

でも無線も携帯電話も無い時代。

広い範囲に広がっている無数の兵士たちへ、どのように的確に情報を伝えていたのでしょうか?

もちろん敵方に内容を知られてもいけません。

そんな時に使われたのが「暗号、合図、合言葉」です。

一般的に有名な「狼煙(のろし)」に始まり、

法螺貝や太鼓のたたき方

手旗信号

「山」と言ったら「川」と答える合詞(あいことば)

などがありました。

これらは事前に敵に知られないように、大将や老中の間でだけ事前に取り決められ、合戦間際になって初めて兵士たちへ伝えられたそうです。

ちなみに「のろし」を「狼煙(オオカミのケムリ)」と書くのには理由があります。

ただの枯葉などを燃やすと煙が散漫しメッセージを伝達するのに不向きでしたが・・

それにオオカミの糞を混ぜると質が良くなったそうです。

そのことから「のろし」は「オオカミの糞から出たケムリ」ということで、「のろし」という言葉に「狼煙」という漢字があてられました。

有名な戦で「合図、合詞」は実際にこう使われた!

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ではこれらの合図、合詞が実際にどのように使われたかを見てみましょう!

毛利元就「厳島の戦い」での突撃の合図

安芸国(いまの広島県)厳島で、毛利元就と陶晴賢との間に行われた「厳島の戦い」

その時に、突撃の合図として決めたのが

・大太鼓の4つめの音

・しめ縄のタスキに手ぬぐいの鉢巻き

だったそう。

聞き逃したら大変ですね。

ちなみに戦は毛利軍の勝利で終わりました。

「大坂夏の陣」で合詞を使って命乞い

戦国時代ではありませんが、徳川方と豊臣方の最後の戦いとなった「大坂夏の陣」

敵味方の区別をつけるために、豊臣方は「山」を、徳川方は「旗」を合詞にしました。

大坂城が落城する際、脱走兵や女性たちが徳川方へ助けを求め、「旗、旗」と唱えて出てきたといいます。

その他の武将が愛用した暗号

・浅井氏は「南風吹く」と言ったら斬ってかかれ、「北風烈し」と言ったら城中へ引けと決めていた

・武田信玄の旗本は「竿の先に提灯をつける」ことで一斉に敵城へ攻め込むことの合図にした

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