日本では古来から現代にいたるまで「言霊」が持つ力が信じられてきました。

「ホツマの宇宙観(新泉社)」によると、その「言霊思想」の始まりは「ホツマツタエ」と考えることが出来ます。

以下に、

「ホツマツタエが伝える言霊の力と宇宙創成の伝承」

についてまとめてみました!

日本語の一音一音は「神」

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日本最古の和歌集「万葉集」には、このような歌があります。

そらみつ 倭の国は 皇神 厳しき国 言霊の 幸はふ国 語り継ぎ 言ひ継がひけり(山上憶良)

この歌は、「日本という国が「言霊の力」によって守られ幸せがもたらされていると信じられている」ことを示しています。

そしてこの「言霊思想」が信じられたのは、ホツマツタエという文書で伝えられたから。

ホツマツタエでは、一音一音を「フトマニ図」という曼陀羅のような図に配置して示し、それぞれを神として祀っていたのです。

このことが示すのは、大和言葉の一音一音に力があると考えられていたということ。

さらに重要なことに、ホツマツタエでは「力を持つ音と音の働きによって、宇宙が創成された」という伝承も残しています。

宇宙創成を伝える「ホツマツタエ」十四紋

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以下に宇宙創成について伝えているという「ホツマツタエ」の十四紋を引用します。

アメミヲヤ 天地人も(あめつちひとも)

分からざるに 初の一息(ういのひといき)

動くとき 東登りて

西下り 空(うつぼ)に巡り

アワウビの 巡れる中の

御柱(みはしら)に 裂けて陰陽(めを)なる

陽(を)は清く 軽く巡りて

天となり 陰(め)は中濁り

地(くに)となる 水埴(みづはに)分かれ

陽(を)の空(うつぼ) 風生む風も

火を生みて 陽(を)は三つとなり

陰(め)は二つ ヲセの宗元(むなもと)

日と丸め ヰモの源

月と凝り 空風火(うつぼかぜほ)と

水埴の 五つ交わりて

人となる アメナカヌシの

神はこれ

全てが生まれる前、そこには「アメノミヲヤ」だけが存在していました。

アメノミヲヤが「初の一息」をすると、東から登って西に下り大きな壺(空)が形成されます。

天地の元となる「アワウビ」もグルグルと巡り、そこに出現した「天の御柱」から陰陽が分かれました。

やがて陰からは「水」と「埴(土)」が生まれ、陽からは「風」が。

そして「風」が「火」を生みました。

そうして生まれた「空・風・火・水・土」が、人のもととなったのです。

・・これが、ホツマツタエが伝えている宇宙創成です。

また、ホツマの他の部分では、これら

宇宙の五元素の「空・風・火・水・土」を表している音が、日本語の母音の「あ・い・う・え・お」と対応している

と説明しています。

これに基づけば、日本語には「宇宙の力」が内在していると言えるのです。

<つづく>

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