子供のころ読んだ神話絵本では、ただ天の岩戸の外で踊りを踊るだけの女神だった「天鈿女(アメノウズメ)」。
ところが大人になって知ったのは、彼女の役割は
性的儀式によって神の意思を聞く巫女(もしくはシャーマン)
でした。
まぁ確かに、子供には過激なので、絵本に描くことは出来ませんが・・
子供向け神話絵本で描かれない、天の岩戸のアメノウズメ
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「天の岩戸」の神話とは、
天照大御神の弟である素戔嗚尊(スサノオノミコト)が狼藉を働くことに腹を立て、アマテラスが天の岩戸に閉じこもってしまう・・
というお話し。
どうしても出てこないので、岩戸の外で神様たちは大宴会をして、アマテラスをおびき出させます。
そこで一役を買ったのが「アメノウズメ」。
私が小さいころ読んだ絵本では、「アメノウズメが面白おかしく踊り、神々が大騒ぎをした」とありました。
ところが大人になってから知ったことには、アメノウズメはただ踊っただけではなく、
「胸元を露わにして、陰部もさらけ出して踊った」
ということ。
さすがにそれは、絵本には書けない・・
だけどこの部分は、アメノウズメの役割を示す、とても大切な部分でもあったのです。
アメノウズメは性的儀式で神と和合する
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天の岩戸神話で、アメノウズメが女性の性的な部分を露わにしているのは、好色な理由からではありません。
アメノウズメは神々の意思を聞く巫女のような存在。
そしてその方法として、性的な部分が描かれているのです。
その証拠に、他の神話でもアメノウズメは胸元を露わにして登場します。
例えばアマテラスの孫、ニニギノミコトの天孫降臨の時。
正体不明の怪しい神が現れた時、その正体を明らかにするために派遣されたのはアメノウズメです。
そしてこの時もアメノウズメは胸元をさらけ出し、相手に正体を明らかにさせるのです。
☆☆☆
宗教上の儀式として性的な行為をすることは、古来から世界各地で例があります。
その多くが、性的儀式によって神と人とを和合させたり神をなだめたりといった、日本神話で描かれるアメノウズメのような役割を負っています。
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